【Wildflowers Letter vol.7】美味礼讃な日々
今日は冷たい雨が降っていました。三寒四温というより、寒の戻りといった具合ですね。
風邪の進捗
前回お伝えした喉風邪ですが、残念ながら未だに引きずっております。くぅ。一時は39度近い熱も出て非常につら太郎でしたが、今の症状としては咳のみになりました。しかしこの咳がなかなか治らず。口角炎も派手なやつが両側に発生。くぅ。免疫力が下がっている証拠ですね。滋養のあるものを食べなければ。今週は実家に帰省していたのですが、今日からまた一人暮らしに戻るので自炊頑張ります。(まずは空っぽの冷蔵庫に食材を入れるところから……)
自炊といえば、先日叔母さんがくれたせいろを使って野菜をたくさん食べたいところです。蓮根、かぼちゃ、ブロッコリー、アスパラガスあたりを蒸してごま油とお塩でいただきたいですね。うわー、絶対おいしい。一緒に肉まんを蒸してもいいですよね。きゃー、素敵すぎ。夢が広がります。あ、母から美味しい出汁パックをもらったのでそれを使っておでんをたっぷり作るのもいいですねぇ。もう少し寒いみたいですし。わ、いい。皆さんはおでんの具はなにが好きですか?わたしはちくわぶが好きです。
『BUTTER』
実家にいる間、柚木麻子さんの『BUTTER』を読みました。何を隠そうわたしは無類のバター好きであり、反マーガリン主義者でありますから、この小説は読む前から非常にそそられるものがありました。

装丁が素敵。単行本の手触りも独特ですごい良かったんですよね。
柚木さんの食に関する描写ってすごく特異なものがある気がしていて、それは『マリは素敵じゃない魔女』(エトセトラブックス)でも感じたのですが、それがこの本でも大爆発していましたね。一言で言うならロマンティックなんですよね。西洋への憧れ、みたいなものというか。夢があるんですよ。そこがすごく好きです。
「バター醤油ご飯を作りなさい」これは、主人公の週刊誌記者である町田里香が連続殺人の容疑者の梶井真奈子に言われるセリフなんですけど、これだけで梶井が己の欲望にとても忠実で、それを恥ずかしいと思っていない人物だということが伝わってきますよね。天才。バター醤油ご飯なんて禁忌的な食べ物、軽々しく口にすることすらできないじゃないですか。巧いんですよねぇ。たまらないです。
もちろん柚木さんの作品ですから、この物語にも色んな女たちが出てきます。完璧な人なんていなくて、どんなに正しそうに見える人でもどこかしらで矛盾や屈折を持っている。そんな当たり前なことを当たり前に描いてくれているから、柚木さんのお話は雑音なくのめり込むことができるような気がします。
柚木さんが昨年訪れた英国での出来事を綴ったエッセイがとても興味深いので、未読の方は是非ともお読みください。『BUTTER』をはじめとする日本小説の海外人気と出版業界の盛況ぶりには目を見張るものがあります。そして今年は絶対にイギリスに行きます。
ブルーブラックに魅せられて
万年筆のインクが切れたので、気分転換にブルーブラックに手を出してみました。青が好きなのに何故か使ったことがなかったんですよね。そしてこれがなかなかに良きでして。
わたしはほぼ毎朝日記をつけているのですが、こんなに毎日使うものなら自分が本当に気に入ったものがいいと奮起し、購入したのがプラチナのプレジデント。そして初めての万年筆なのに超極細というなかなかクセのある選択をしました。その万年筆で書く日記のまぁ楽しいこと。自分の性格上、おそらく遠くない日にインクにもこだわり始めるだろうなとは思っていましたが、ついにきましたね。とは言え無駄遣いもできないタチなので、しばらくは今回買ったインクを使うと思いますが。でもブルーブラックにも色々種類がありますから。ワクワクしますね。濃度でいうと顔料インクも好きなのですが、いかんせん超極細の良さを味わうには少し持ったりし過ぎるんですよね。
万年筆とインクの相性なんて星の数ほどあるでしょうから、一生の趣味になる気がしています。ちなみに次に狙っているのは、Otto Huttのdesign07というモデルです。シルバー愛。
少々短めですが、今回はこんなところでしょうか。ではまた次回。
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